高卒者は資格を利用して、有利に転職することができるのか?
最終更新日:2018年10月26日
転職活動をはじめるにあたって、保持している資格で転職が有利になると考える人は多いです。
すでに退職している人の中には、今の時間があるうちに、何か資格の一つでも取得しておこうと考える人もいます。
転職で有利になる資格などはあるのでしょうか?
ここでは、転職活動での資格の価値の説明と、評価されやすい資格の紹介をしていきます。
転職活動では、資格よりも経験
「高卒者の転職環境」でも示したように、転職活動で最も重視されるのは、仕事ができるかどうかです。
仕事ができる人であるかを見極める際に、重視されるのは実績や経験であり、資格はそれらの補助的な評価要素でしかありません。
経験者採用においても、仕事の経験年数やレベルの高い仕事をしてきたかが重視されて、資格だけで評価が上がることはあまりありません。
未経験者歓迎の求人などの場合は、資格を保持している人は少し優遇されることもありますが、最近では入社後の研修が充実している企業も多いので、そこで知識を身に付けてくれればよいと考えられています。
入社後の成長に期待ができるかどうかの方が、重視されると考えておくとよいでしょう。
こういった傾向があるので、資格で転職が有利になると過度な期待はしない方がよいです。
しかし、資格がまったく意味がないということではありません。
同じような経歴を持つ人が比べられる場合、資格の有無で合否が分かれてしまうこともあります。
ここからは、どういった資格が評価されやすいのか、解説していきます。
採用選考で評価される資格
英語能力が、転職活動で求められている
今、転職活動をする際に最も有利になりやすいのが、英語能力です。
「高卒転職者も英語(TOEIC)の勉強をはじめてみよう」でも解説したのですが、職種問わず英語能力があれば採用される可能性が高くなります。
営業職など英語能力が必要とされるのがわかりやすい仕事だけではなく、事務職などでもメールのやりとりで英語が必要になったり、技術職においても海外の技術情報を原文で理解する必要性が出てきているからです。
これから東京オリンピックなどもあり、国際ビジネスが加速していく中でますます英語能力が必要されるようになっていくはずです。
英語に関する何らかの資格を保有しているのでしたら、有利に転職をすすめられることでしょう。
しかし、英語能力を身につけるには時間がかかるので、転職活動期間に勉強をはじめるのは、おすすめできません。
英語の資格取得をこれから目指すのであれば、転職後に勉強をはじめるとよいでしょう。
求人情報で条件にされている資格一覧
求人情報の募集要項で、上げられている資格であれば、採用選考で評価されます。
ここでは、どういった資格が募集要項で上げられているのか、主なものを一覧にして紹介していきます。
- 普通自動車免許
- 簿記3・2級
- 宅地建物取引主任者
- 一級・二級建築士
- 一級・二級建築施工管理技士
- 高度情報技術者資格
- 統計学の知識
- セキュリティに関する知識
- CCNA、CCNP、LPIC、MCP
- Oracle Master Gold
- 介護職員初任者
- 介護福祉士
- 調理師
- 栄養士
- 保育士
- 中国語検定資格
建築関連の仕事には、資格が重要になってくることが多いので、重視されているケースが多いです。
しかし、ほとんどの職種で経験が重視されており、求人情報の募集要項にさえ資格条件を上げている企業は非常に少ないのが現状です。
職業訓練に価値はあるのか?
ここまで見てくると資格にはそれほど期待できないので、職業訓練などを受けても意味がないと考えてしまうかもしれません。
しかし、職業訓練は、資格などと違って実務で必要とされる知識や実践を学ぶ場であり、資格の勉強というよりは実務経験を積むのに近いです。
実務経験も資格もない人の場合、なかなか採用されないことが多いので、このような実務に活かすことができる経験を積める職業訓練は有効です。
資格を実務にうまく活かせなかったり、仕事経験を積めば簡単に取得できる資格が多くあるということで、資格は評価されにくいのかもしれません。
まとめ
未経験職に就くのであれば、基礎的な資格を取得しておけば少し有利になる可能性があります。
経験職に就く場合には、仕事経験あっての資格と考えておくとよいでしょう。