転職せずに進学する現実的な方法
最終更新日:2023年5月29日
高卒で一度就職した人には、やはり学歴は重要だと考えて、進学を考える人もいます。
ここでは、一度就職した人が進学する方法について詳しく解説していきます。
1. 学校選び
進学をする場合には、まず学校を選ばなければなりません。
学校を選ぶ際には、専門学校にするのか、短大にするのか、大学にするのかをまず選ぶ必要があります。
「転職活動前に高卒から学歴を上げるために、再度学校に通う意味はあるのか?」で学歴別の生涯年収の違いを紹介しているので、こちらも参考にしてみてください。
学歴別の特徴を以下に上げていきます。
1-1. 専門学校
- 2年で卒業が可能
- 授業料は、学校によって変わる(年間で100万前後)が、2年で卒業できるので安くすむ
- 身につけたい技術や資格ごとに学校が用意されているので、学校を選びやすい
- 専門の技術や資格が身につくので、就職で困ることはまずない
- 学歴は、それ程高くないので、年収は高卒とあまり変わらない
- 卒業すれば、大学に編入することができる
1-2. 短期大学
- 2年で卒業が可能(医療系など3年で修了する短大もある)
- 授業料は、学校によって変わる(年間で100万前後)が、2年で卒業できるので安くすむ
- 男女関わらず利用できる短大が増えているが、今でも女性の方が多い
- 専門技術や資格が身につく短大以外では、就職活動に一般的な努力が必要
- 就職後の給料は、専門卒と大卒の間くらい
- 大学に併設された短大の場合、併設大学への編入がしやすい
1-3. 大学
- 4年間で卒業
- 授業料は、100万前後を4年分支払う必要があるので、かなり高額になる
- 4年間の授業期間があるので、努力次第で一般教養と専門知識をかなりのレベルで身に着けることができる
- 就職では、大卒は有利になりやすく、大企業や有名企業も狙うことができる
- 給料は、高卒に比べるとかなりアップするので、生涯賃金で考えると授業料を払うだけの価値はある
2. 専門学校に進学する場合の重要ポイント
専門学校を受験するための条件は、高卒以上となっていることが多いので、高卒から一度社会人経験まである皆さんは、問題なく受験できるはずです。
人気の専門学校など受験生が多い場合は、入学選考の倍率が高くなり難しくなることもあります。
しかし、専門学校は同じ分野の専門学校が多数設立されているので、技術や資格を身につけたくて、特に専門学校にこだわらないということであれば、受験にそれほど苦労せずに入学することもできます。
一般入試では、書類選考、学科試験、面接試験が行われるケースが多いです。
特殊な専門学校を受験する場合には、実技試験や作品の提出審査がある学校もあります。
学校選びの際に調べておいた方がいいのは、就職はしやすいか、大学に編入することはできるのか、という点です。
専門学校卒の人は就職で苦労するケースは少ないようですが、学校によって就職率が大きく違ってくるので事前に調べておくようしたいです。
また、専門学校の多くでは卒業すれば大学に編入することができる「専門士」の称号がもらえて、希望すれば大学に編入することができるようになります。
大学に3年次から編入すれば、2年間大学に通うことで、大卒になれます。
今は大学に行く気はなくても、後々考えることもあるかもしれないので、「専門士」の称号がもらえる専門学校かどうかの確認はしておくとよいでしょう。
3. 短期大学に進学する場合の重要なポイント
短期大学に進学する資格は、「高等学校を卒業したもの」となっているケースが多いので、高卒の皆さんは短期大学を受験する資格があることになります。
多くの短期大学は、大学に比べて難易度が低いことが多く、偏差値の中央値である50以下の学校がほとんどです。
また、受験に必要な科目も少ないことが多いです。
短大へ進学するとなると猛勉強が必要と考える人もいるかもしれませんが、参考書を購入してしっかり勉強していれば合格するのはそれほど難しくはないです。
また、AO入試という学校が求める学生を集めるために行われている入試があり、高度な資格を取得していたり、スポーツ選手や芸能人など特殊な立場にある人などを募集しています。
高度な資格には、簿記検定や情報処理技術者関連の一般的な資格で受験できるケースもあるので、一度仕事経験のある皆さんならば取得している資格で受験できる可能性もあります。
AO入試で必要とされる資格や技術、経験などは学校ごと違ってくるので、受験前に調べておくとよいでしょう。
そして、短期大学に進学する場合にも、就職はしやすいかどうか、大学へ編入しやすいかどうかも調べておきましょう。
短期大学によっては、毎年就職率や就職先を調査して、公表していることもあるので、そのデータを見せてもらうのもよいでしょう。
また、大学が併設されている場合には、その大学へ編入するとなった場合に、どういった手続きが必要か、受験の難易度はどうかといった点も確認しておきましょう。
4. 大学に進学する場合の重要なポイント
大学の受験資格に関しても、高校を卒業している皆さんは特に問題なく受験することができます。
高卒から一度就職した経験がある皆さんでしたら、まずはAO入試を考えてみましょう。
AO入試とはアドミッションオフィス入試の事で、学校の求める学生像と照らし合わせて合否を決める入試のことです。
通常の入試とは異なり、英語や数学といった科目受験をするケースは少なく、面接や小論文などが審査の対象となります。
この入試では、なぜ大学に入学をしたいのかという、本人の入学意欲が非常に重要になってきます。
入学後に勉強に励んでくれる学生を大学はAO入試を通して、入学させていたと考えているからです。
こういった点において、一度社会人経験がある皆さんは入学意欲を伝えやすい立場にあるので、入試を突破する可能性は高いといえるでしょう。
社会人として働いた後に、進学を考えた経緯を話せば、入学意欲の高さを面接官に伝えることができるはずです。
また、AO入試ではなく、一般入試ももちろん受験することができます。
しかし、一般入試は、高校生などの受験生と対等の立場で比べられるので、しっかり受験対策は必要になります。
大学にこだわらず大卒資格が欲しいだけということであれば、簡単に入学できる大学はありますが、有名大学にこだわると、入試のための学校に通わないと入学するのは難しいといった場合もあります。
この辺りは金銭的な事情や時間的な制約によって変わってくるのですが、自分が将来どうなっていたいのかを優先して大学選びをするようにはしたほうがよいでしょう。
なお金銭的な面で問題があるという場合には、奨学金を借りるなどの選択肢もあるので、考えてみるとよいでしょう。
5. まとめ
進学を考えているのでしたら、事前の調査が非常に重要になってきます。
学べる内容、学費、期間、就職率、編入の可否、などについて調べて、自分のなりたい将来像を実現できるかどうかと共に検討してみましょう。
社会人経験のある人は、AO入試で強みを発揮できるケースが多いので、AO入試の内容についても調べるのを忘れないようにしましょう。