転職期間中には、労働関連の法律の勉強もしてみよう
最終更新日:2017年7月24日
転職活動をはじめている人は、「どうすれば良い企業に転職できるか」といったことで頭がいっぱいの人も多いかもしれません。
しかし、少し時間に余裕があるということでしたら、労働関連の法律を勉強してみてはいかがでしょうか。
よい企業に転職するためにも、働き出してからでも、法律の知識を持っていれば役立つことが非常に多いのです。
どのように法律の知識が活かせるのか解説していきます。
労働基準法には、お宝情報がいっぱい
労働基準法という法律名を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。
しかし、労働基準法の内容について知っている人はあまりいないと思います。
日本では、新卒採用が主流なので、何も知らない学生からそのまま就職していく人が多く、労働に関する法律について勉強する機会がありません。
また、長期的に働くことが美徳とされているので、企業が理不尽な態度をとっていたとしても我慢をして働いている人が多いです。
しかし、企業は、労働基準法によって様々な規制がされており、その規制を守る必要があります。
労働基準法を学んでおけば、企業が法律を守っているのかどうかが分かるので、転職をする際にもよい企業を見つけるのに役立てることができるのです。
労働基準法では、
- 労働時間の限度
- 労働時間の柔軟な仕組み(フレックスタイム制など)
- 休日や有給休暇の取得すべき日数
- 休憩時間や休憩の仕方についての決まり
- 残業や休日労働の割増賃金率
などについての最低基準が設けられています。
あくまで最低基準なので、最低基準を上回る内容であれば問題ありません。
これらの内容について把握すれば、前職場についても法律が守られていたのかが分かります。
もしかしたら、特に問題だと思っていなかったことについても、法律違反を犯していたという場合もあるかもしれません。
割増賃金が支払われていなかったということが後になって分かった場合などには、労働基準監督署に申し出ることで後からでも支払ってもらえる可能性があります。
また、法律を守った企業を探すことができるので、労働環境が良い職場に転職できる可能性があるというだけでなく、法律違反で訴えられるリスクのある企業に転職しなくてすむというメリットも得られます。
それ以外にも、労働時間制度の様々な種類について知っていれば、より柔軟な働き方をすることができます。
例えば、フレックスタイム制が導入された企業では、始業や終業時刻が労働者の決定にゆだねられているので、出勤時間や退社時間を自分の都合に合わせることができます。
こういった仕組みがあることも知っていなければ対応している企業を探すことができないので、一度労働基準法に目を通しておくとよいでしょう。
その他にも労働関連の法律はたくさんある
法律が苦手という人は、とりあえず労働基準法についてだけ学んでおくとよいです。
しかし、労働関連の法律は他にもたくさんあり、それぞれに一度目を通しておくだけの価値がある情報が含まれています。
労働関連の法律には労働三法と呼ばれる
- 労働基準法
- 労働組合法
- 労働関係調整法
など以外にも
- 労働契約法
- 男女雇用機会均等法
- パートタイム労働法
- 最低賃金法
- 雇用保険法
- 労働者災害補償保険法
- 労働安全衛生法
- 高年齢者雇用安定法
- 育児・介護休業法
などがあります。
労働契約法は、労働契約を結ぶ際にどのような手続きをしなければならないのかを定めています。
新卒時に就職をしたときには、訳も分からず契約を行った人も多いとは思いますが、労働契約時の手続きや公表すべき労働条件などについても法律で決められています。
また、最近の重要な論点としても上がることが多い、育児・介護休業法には、育児や介護が必要になった際に役立つ法律が掲載されています。
個人によって必要となる法律は異なってくるとは思いますが、必要となったときにチェックできるように、これだけの労働関連の法律があることは頭に入れておくとよいでしょう。
忘れそうだという方は、法律名をメモに取っておくか、このページをブックマークしておくとよいです。
まとめ
労働関連の法律に詳しい人を企業は嫌がる傾向にありますが、それは企業が法律に反することをしているからだとも考えることができます。
法律によって労働者は守られているので、どのように守られているのかを知ることは非常に重要なことです。
転職期間中に少し労働関連の法律知識をつけておくとよいでしょう。