転勤が必要な求人に応募するかどうかの判断材料

最終更新日:2017年7月24日

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これまで、転勤がない企業で働き続けてきた人は、周りの同僚や先輩も転勤経験がないので、転勤をするとどういった苦労があるのか、どういった良いことがあるのかをあまり知らない人が多いです。

そういった人が、転職活動の際に安易に転勤がある企業に応募してしまい、後になって後悔してしまうことがあります。

そこで、転勤が必要な企業に応募するかどうかの判断をする際に、役立つ情報を紹介していこうと思います。

求人情報に「転勤あり」の記載が必ずあるわけではない

まずはじめに気をつけておきたいのは、転勤が「ある」のか、「ない」のかは、求人情報だけでは分からないという点です。

親切に「転勤あり」という表記をしている企業もありますが、こういった表記があると応募を避けられてしまうといったことや、単に書く必要はないということで、表記をしていない企業もたくさんあります。

求人情報だけを利用して、転勤があるかないかを判断する場合は、大企業かどうか、支社がたくさんあるかどうか、といった点に注目するとある程度のことが分かります。

大企業では支社や販売店が全国各地にあることが多いので、転勤がある可能性は中小企業に比べると非常に高いです。

また、中小企業であっても支社がたくさんあるという場合には、転勤が命じられる可能性があります。

勤務地の表記はほとんどの求人情報サイトで掲載されているので、勤務地欄に全国各地の支社や支店が紹介されている場合は、転勤を覚悟しておいたほうがよいでしょう。

転勤がある企業に応募した場合、面接で「転勤がありますが対応は可能ですか?」といった質問がされることもありますが、場合によっては転勤について知らないまま就職してしまう可能性もあります。

事前にはっきりと転勤があるかどうかを知りたい場合は、ネットで検索することで分かる場合もありますし、面接で質問したり、直接企業に問い合わせてみるのもよいでしょう。

転勤先企業が、自宅から通える範囲と通えない範囲では大違い

転勤先企業が、自宅から通える範囲と通えない範囲では大違いのアイキャッチ画像同じ「転勤がある」求人でも、自宅から通える範囲の転勤と、他県や海外など自宅から通うことができない範囲の転勤では、負担は大きく違ってきます。

住む場所を移動する場合は、引っ越し作業も必要になりますし、家族と離れる場合は、転勤後は自分一人で家事もしなければならなくなります。

これまで、家族と同居して仕事をしていた人にはかなりの負担になることが多いです。

独り身の人で一人暮らしをしていたといった人であれば、問題ないと思うかもしれませんが、将来、結婚をして家族が増えることもあると思います。

転勤がある企業に勤めていると、結婚をしてから転勤を命じられることもありますし、介護などを除いて家族のことで転勤を断るのは難しいことが多いので、将来のことも考えて転職活動をしなければなりません。

一方、自宅から通える範囲の転勤しかない企業であれば、転勤をしても周りにいる社員が変わる程度で家庭生活にはほとんど影響はありません。

少し通勤時間が長くなるといった負担が増える可能性はありますが、それでも転居を伴う転勤とは比べ物にならないでしょう。

最近では、転居を伴う転勤を避けたい若者が増えていることから、社員の転勤を自宅から通える狭い範囲に限定している雇用形態を用意する企業が増えてきています。

地域限定社員といった表記でこういった求人が掲載されていることがあるので、もし、そういった企業に就職したいのであれば、求人サイトの検索機能で「地域限定」といったキーワードで調べてみてもよいかもしれません。

自分が転勤に向いているか判断する材料

ここまでで、転勤に関する注意事項や転勤の種類についてみてきました。

ここからは、転居を伴う転勤に絞って、どういった苦労があるのか、どういった良いところがあるのか見ていきましょう。

自分は転勤に向いているのか判断する材料として利用してみてください。

社内、社外の人間関係を1から築く必要がある

社内、社外の人間関係を1から築く必要があるのアイキャッチ画像転勤先へ異動した後も仕事内容は、それほど大きく変わらないことは多いです。

しかし、これまでに社内や社外で構築してきた人間関係は絶たれることになるので、新しい職場でまた1から人間関係を構築していかなければなりません。

営業職をしている人であれば、それほど新しい人と人間関係を築くことに抵抗がないかもしれません。

しかし、同じ企業であっても職場によって社内の雰囲気は大きく違うこともあるので、適応力は必要になってきます。

また、社外との人間関係でも、転勤する地域によっては、これまで通用した人間関係構築方法が通用しなくなることもあります。

よく例に出されるのは、関西と関東の違いがあるでしょう。

最近では、情報社会になり、住んでいる地域でそれ程大きな違いはなくなりつつありますが、それでも考え方や行動特性に小さな違いがあります。

人間関係においては、こういった小さな違いが意外と重要であったりするので、転勤先の文化になじんでいくという柔軟な姿勢も必要でしょう。

こういった形で人間関係に苦労するかもしれないことを書いてきましたが、逆に考えると、転勤が多い企業では濃密な人間関係は構築されないので気楽と考えることもできます。

何年かすると転勤していく人が多い職場では、何十年も同じ人たちと働く職場に比べて風通しがよかったりもします。

職場を移っていくことに抵抗がない人にとっては、転勤があることで、逆に人間関係に縛られないので気楽に仕事ができるということを聞くこともあります。

家は寝るためだけにあるという状況になる場合も・・・

家は寝るためだけにあるという状況になる場合も・・・のアイキャッチ画像転勤をすると、仕事以外でも大きな変化がおこります。

家族一緒に引っ越すのでなければ、一人暮らしをすることになるので、家事全般を自分でこなさなければならなくなります

転勤ではじめて一人暮らしをするような場合、家事を自分ですることに抵抗がないと思う人もいるかもしれません。

しかし、仕事が終わってから毎日家事をこなすのはほぼ不可能と思っておいたほうがよいです。

家事が仕事だとすると、年収は300万円程と言われますが、自分で家事を完璧にするということは、会社での仕事に加えて、さらに300万円稼ぐ仕事を家でするのと同じと考えることができます。

会社での仕事が定時で終わるということであれば可能かもしれませんが、残業がある企業がほとんどですから、家事はあまりできないケースが多いようです。

仕事が忙しい企業では、家には寝るためだけに帰るというような状況になることもあります。

一人暮らしをはじめたら、コンビニやコインランドリー、外食などを上手く利用して、家庭生活を維持していく必要があります。

家庭生活に関しても悪いことばかりだけでなく、地域の新鮮な食べ物や新しい料理との出会いがあったりします。

また、都会から地方に来た人には、住んでいる人の、のんびりした雰囲気や親しみやすさに、新しい故郷を見つけたと思う人までいます。

転勤をすることにより、仕事でも家庭生活でも新しい発見にたくさん出会えるので、そういったことに楽しそうだと思える人は向いているのかもしれません。

家族内での変化が起こる

家族内での変化が起こるのアイキャッチ画像転居を伴う転勤を命じられて、家族と一緒に引っ越しをしない場合、夫と離れて、妻や子供は自宅に残された状態になります。

この事に関して、「まぁなんとかなるだろう」と考える人もいますが、家族にとってはかなり大きな変化で、後々大きな問題に出くわすことになる場合もあります。

妻が夫に色々な面で支えてもらっている場合や、子供がお父さん子であった場合などには、離れることで孤独に感じたり、子供の学校生活にも影響が出たりする場合もあります。

また、妻が子供に関することをすべて引き受けることになるので、負担が増える場合もあります。

それ以外の大きな問題になりやすいのが、介護が必要な親がいるようなケースです。

こういった場合は、企業に申し出ることにより、転勤を回避できる場合もあるので、介護が関係している場合には、一度相談してみるとよいです。

しかし、それでもどうして避けられないということもあるので、そういった場合は、妻が子供の面倒と親の介護で疲れ切ってしまう場合もあるので、介護ヘルパーを上手く使うなど、様々な工夫をして負担を減らるようにしなければなりません。

仕事のために転勤をしても、家族内で大きな問題が起こってしまっては何のために働いているのか分からなくなるので、自分が転勤しても耐えられるか、介護が必要な場合には、転勤を命じられた場合に様々なサポートを受けられるかといったことも考える必要があるでしょう。

家庭内の変化でよい面を上げるとすると、子供が親から離れることになるので、自立するということがあるようです。

子供が小さい頃は、たまに帰宅すると、次に転勤先に戻る際に、だだをこねるなど子供が不安定になることが多いようです。

しかし、ある程度子供の年齢が高くなってくると、自分が母親を支えなければといったことや、介護が必要なおじいちゃんやおばあちゃんがいる場合は、自分も手伝おうと考えるようです。

そういったことから、転勤先からたまに帰宅すると、子供の成長に驚くことがあるようです。

転勤はやってみないと分からない部分も

ここまで転勤の苦労する点や良い点について紹介してきましたが、あくまで一般的な傾向でしかないので、各家庭や各企業によって転勤による影響は大きく違ってくる可能性もあります。

ただ、転勤と聞くと悪いことばかりをイメージしてしまう人もいるので、必ずしも悪いことだけではないということは知っておいてほしいと思います。

ぜひ、今回の記事を、転勤がある企業に応募するのか、応募しないのか、の判断材料にしてもらえればと思います。

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