求人応募条件の年齢制限が禁止になったので、30代高卒転職者も有利に転職できる?
最終更新日:2018年6月29日
新卒としての就職活動経験しかない人がほとんどなので知らない人も多いと思いますが、求人情報を掲載する際には年齢制限をすることができなくなっています。
平成19年10月1日に施行された改正雇用対策法により、例外を除いて、年齢制限をしてはならないとされたからです。
求人といえば「28歳まで」「30歳まで」といった年齢制限を思い浮かべる人もまだ多いですが、こういった求人は今では例外の場合を除いて見られなくなりました。
そういったことから、30代の人も転職活動で有利になったのではと思うかもしれないのですが、実態はどうなのでしょうか?
法改正後の30代の転職活動環境について解説していきます。
法改正後の30代高卒転職者の転職環境
法改正が行われてから年月が過ぎて、求人情報で年齢制限を見る機会は急減しました。
改正直後は、例外のケースを利用して、年齢制限を設ける企業も多く見られたのですが、そういった例外を設けるケースも減ってきています。
そういったことから、求人へ応募する際に、30代という年齢が問題になることはほとんどなくなっており、応募すれば採用選考に進めるようになってきています。
企業の採用マインドにも変化が出てきているので、様々な職業で年齢を問わず採用することに抵抗がない企業が増えてきています。
また、学歴の応募条件で大卒以上という条件を設けるケースも減っており、高卒以上の条件を設ける求人が増えています。
30代以上高卒者の転職環境が以前に比べて劇的によくなったとはいえないのですが、少しは転職活動がしやすい環境になったといえるでしょう。
対象年齢の見極めが必要になる場合がある
応募に関しては問題がなくなりつつあるとはいえ、企業側が「若い人を採用したい」といった考えを持っていることは今でもあります。
応募条件には年齢制限を記載していなくても、採用する対象年齢は絞っており、履歴書や面接の選考時に不採用にするようなこともあります。
こういったことは応募者側が心配しても仕方ないので、あまり気にすることはないのですが、求人情報に書かれている「求める人材像」などを読むことで、ある程度企業が対象としている年齢層が分かることがあります。
このことに関しては、「求人情報で、暗に示される採用条件とは?」で解説しているので、こちらをチェックしてみてください。
とはいえ、求人情報に書かれている情報から勝手に対象年齢を制限してしまい、応募しないのはもったいないです。
企業は年齢が高い人でも、適応力が高かったり、優秀な人は採用したいと考えているので、積極的に採用選考には参加したほうがよいでしょう。
30代が年齢を気にしてしまうのは、35歳転職限界説があったから?
30代の人が転職を考える場合、年齢を気にする人が意外とたくさんいます。
まだ30代だから若いはずなのですが、どうしてなのでしょうか?
転職市場では、「35歳転職限界説」ということが、まことしやかにいわれていたことがありました。
この35歳転職限界説という言葉は転職業界で働く人だけでなく、一般の方でも知っている人が結構います。
そういったことから、30代という若い年齢にも関わらず年齢を気にする人が多いのかもしれません。
しかし、今では転職をする人の年齢がどんどん上がっており、40歳を超える年齢でも転職をする人が増えています。
また、雇用市場では人材不足や少子化が進んでいるので、35歳以下に対象を絞ってしまうと、応募者が減ってしまうので企業としても困ってしまうのです。
今では「35歳転職限界説」は過去のものとなったといえるでしょう。
30代高卒転職者は、「学歴」や「年齢」を気にする人が多いですが、今ではそれほど気にせず転職活動をできる環境になっていると考えてよいと思います。
しかし、学歴や年齢といった仕事に関係のない部分の評価価値が下がった分、仕事ができるかどうかがより重視されています。
自らの築いてきたキャリアをどのようにアピールするのか、といったことは今まで以上によく考えて面接に臨まなければならないでしょう。
まとめ
求人情報に年齢制限を設けることができなくなったので、30代高卒転職者の転職環境が少しはよくなったといえるでしょう。
しかし、年齢や学歴が重視されなくなった分、仕事ができるかどうかが、さらに重視されるようになってきています。
履歴書や面接でこれまでのキャリアをいかにアピールするのかについては、しっかり考える必要があるでしょう。