女性が採用されやすい法整備が行われている
最終更新日:2018年6月29日
少子高齢化が進み、労働人口が減ってきていることから、女性の活躍が期待されています。
これまで男性ばかりを採用してきた企業も、男女の割合を均等に近づけようと女性の採用を増やし始めています。
こういった中、より女性の採用をしやすいようにしようという観点から、女性を優先的に採用できるような仕組みが導入されてきています。
1. 従業員の女性割合が4割以下なら、女性を優先的に採用できる
男女雇用機会均等法が施工されてから、従業員の採用において性別で優劣をつけることは禁止されています。
しかし、女性の活躍が期待される中、従業員の内、女性の占める割合が4割以下の企業では、女性を優先して採用してよいという特例があります。
女性労働者に係る措置に関する特例(第8条)で、
- 採用情報の提供において女性に有利な取り扱いをする
- 男性と女性を比較する際に、女性を有利にする
- 女性のみを採用する
ということが認められています。
こういった事が認められているのは、いまだに労働社会において男性優位の状況にあり、男性が労働者に占める割合が高いために、それを是正するために特例が設けられました。
しかし、この特例だけでは不十分ということで、さらに対象を広げる法改正が行われました。
2. 役職別で女性の割合が4割以下なら、女性を優先的に採用できる
2015年に公示された法改正で、従業員に占める女性の割合ではなく、役職ごとの女性の占める割合が4割以下でも女性を優先して採用してよいとされました。
係長や課長、部長といった役職において、女性の割合が4割を切っている企業が対象です。
女性が役職を得て働いている企業が非常に少ないことから、役職付きの女性労働者を増やす目的があります。
役職付きの女性が増えれば企業内での女性の決定権が強くなるので、採用においてより多くの女性を採用したり、女性が働きやすい環境の整備に力をいれるようになることが期待されています。
この法改正により例えば、
- 総務課長募集(女性のみ)
といった求人を出していても問題ではなくなります。
この法改正がどれくらいの効果を及ぼすのかは未知数ですが、女性の活躍が期待される中、これからも女性が採用されやすい環境が整っていきそうです。
3. 女性だけを対象にした求人情報を探してみよう
こういった特例があることをほとんどの女性は知らないので、男性女性関わらず募集している求人に応募している人が多いです。
しかし、女性だけを募集している求人であればもっと採用されやすくなりますし、採用後も女性のために働きやすい環境が整えられている可能性が高いです。
これまで求人情報を新着など目立つものばかりを見ていた人も多いと思いますが、求人サイトの検索窓を利用して女性対象の求人を探してみるとよいでしょう。
それ以外にも、女性だけをターゲットにした求人情報サイトを利用するという方法もあるので、こちらも試してみると効率的に転職活動ができるはずです。
4. まとめ
まだまだ日本の労働現場では男性の割合が高いです。
しかし、ここで紹介してきたように女性が採用されやすい環境も整いつつあります。
今回紹介したような制度を利用して、有利に転職活動をすすめていってほしいと思います。